SFマガジン 1981年8月号

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目次

る。 先月で引用した『火星兵団』のあとがきからもうかがえるよ うに、どうやら海野は異星人による地球侵略を真面目に心配し ていたらしいフシがある。どうしてこんな考えを持つに到った のか、ウエルズに私淑していたと言われる海野のことだから 『宇宙戦争』がその源泉となっているであろうことは推察でき るが、それにしてもなにか原体験が , ー、・幼少時に宇宙人にいじ められたとか、あるいは先祖の仇が宇宙人だったとかいう経験 がーーーあったのではあるまいか ? ( あるわきゃねーずら、そげ なもン ) ま、冗談はともかく、海野の″地球侵略コンプレックス″を 示す一例として、面白い文章がある。これは桃源社版『地球盗 難』の瀬名堯彦氏の解説からの孫引きになってしまうのだが、 参考までにちょっと引用させていただこう。 ( 前略 ) 海野は、将来このような事態の発生を本気で信じ ていたらしく、終戦直後、「光」創刊号 ( 昭和二十年十 月 ) に「原子爆弾と地球防衛」と題する、興味深い一文を 書叢藝父民国小 警襲空 若三十簽 4 4 『空襲警報』 寄せている。その一節を引用して見よう。 「私はここで私の結論を先に掲げる。すなわち、原子爆弾 の実現したのを機会として、全世界はお互いの間に於ける 一切の戦争を永久に終局とせねばならぬ。そして、全世界 は一致団結して協力し、地球防衛の一目標に精進せねばな らぬ。地球防衛とは何か。それは地球の敵より地球人類を 護ることである。地球の敵とは何か。それは他の遊星に棲 息する生物で、われら地球を狙う者共のことである。 これはちょっと耳にすると、如何にも空想に過ぎるお伽 噺のようにも感するであろう。しかしよく考えてみると、 好むと好まざるとに拘らず必ずわれらはやがてかかる侵略 者を迎えねばならないだろう。この大宇宙には何億とも数 の知れない多数の恒星があり、それは大小とりどりの太陽 として輝いている。何億の太陽には、われら地球と同じ成 因で生れた遊星が附随している場合も多かるべく、その中 にはわれら地球と同様に、文明を持った生物も棲息してい ることだろう。 ( 中略 ) 宜しくわれら地球人類は、今から 直ちに一致協力して、やがて宇宙より侵入し来るであろう ところの恐るべき偉力を持った他星生物を迎える準備をし なければならないのだ。これが『地球防衛問題』である。 そしてこれは一日も急いで取掛らねばならぬ。私はこれま でに度々この問題を取上げ、『地球盗難』『火星兵団』等 の長篇科学小説として天下に警告して来たが、今日更にこ 。 ( 以下 の問題を提示し、全世界の輿論に訴えたいと思う いかにも海野らしい、科学小説家の面目躍如たるものが あるではないか。 ところで海野の地球侵略テーマのには前述『地球盗難』 5

当・科学日険時代」ー會津信吾 第九回 海野十三 STRIKES BACK 一 本誌連載中のビータ ー・ニコルズ編『エンサイクロペデに掲載されたもので、タイトルは「険奇小説世界的大混乱」。 イン・ヘイジョン ィア』で「侵略」の項を引くと、史上初の地球侵略テーマの原作者ウエルズの名前はなく、虎髯大尉の作のようになってい ート・ポーターのる。おまけに内容も舞台をロンドンから東京に移し変えた翻案 作品は、オーストラリアの作家兼牧師ロく 『細菌培養者たち』 The G ミ Growers ( 一八九一 l) とさもので、しかも雑誌で二回分載というかなりいい加減な扱いだ れている。しかし編者ニコルズは、『細菌培養者たち』を侵略った。 テーマの嚆矢としながらも、「現在では忘れ去られたこの小説その後、大正四年になって、今度は光用穆によるほ・ほ完訳が の影響力は評価しづらい」と述べ、そして「おそらく世間に広東京の秋田書院から刊行されている。この時の邦題名は『科学 く流布しなかったのではあるまいか」といぶかってみせてい 小説宇宙戦争』となっているが、すでに大正四年という時点 る。 で The e ョミミを『宇宙戦争』とした訳者の TJ したがって、異星人による地球侵略を本格的に扱った最初の感覚のスルドさには、脱帽させられる。また、この光用訳は としての名誉は、どうしてもウエルズ大先生の『宇宙戦文章もなかなか滑らかで読み易く、矢ロ達、木村信児、土屋光 争』 ( 一八九八 ) に譲らざるを得まい。 司らによる戦前 ~ 戦中の数種の訳本の中でも、屈指の良書と言 えるだろう。 わが国に『宇宙戦争』が初紹介されたのは、今を去ること六 十九年前の明治四十五年のこと。原作が出てから十四年ほど後海野十三ものテーマとしてしばしば地球侵略を扱ってお り、代表的な作品には『地球盗難』『火星兵団』の二長篇があ の翻訳だ。押川春浪が創刊した青少年向けの雑誌〈冒険世界〉 4

ンヨート・ショート・コーナー 浴室の人魚 満を持して放っ本格 t-D u- 連載ー レタ〈連載第一回〉 科学冒険時代第九回海野十三 STRIKES BACK! ラボ一フトリー 石原博士の研究室⑥ベルト・コンペアのバラドックス 野田昌宏のセンス・オプ・ワンターランド@ t-nß•-v エンサイクロべディア⑥ サイ・ファイ・セット ( ④ ) ファン・イン・スペース ータース・ストーリイ ☆第一一回スペース・シャトル友の集い・レポート ◇連載◇トワイライト・ワールズ 天野嘉孝 誕生⑥ ・スキャナー生粋のドウ作家・ < ・フォスター 米村秀雄 スタジオぬ、ん ・スターシッフ・ライプラリイ⑩ 0 荒俣宏 ・新連載フェアリイ・アナトミイ妖精の不可視性を徹底追求 池見照ニ ・サイエンス・トピック敦賀原発事故の教訓 ・レピュウ 伊沢昭 / 大宮信光 / 白川星紀 / 高橋良平 霜月象一 DIMENSION 0 今月のブックガイド ( 星敬 ) ・ 世界情報 ( 島田武 ) ・ 第七回「ハヤカワ・コンテスト」第ニ次選考発表てれほーと・ バックナンバーのお知らせ : 叩佐々木ケンのファンタジア ◇連載コミック◇ カゲビ 銀の一一一角第ニ部曰影日 特別企画 ・兄 6 栗本薫 會津信吾 4 石原藤夫跖 野田昌宏 9 ビーター・ニコルズ編 伊藤典夫訳 難波弘之 萩尾望都 5 224 41 179 174271 ン進雄昇宏 ョ 辺一召 ~ / 野農中山 山畑野横 レ 達造之貴子 ス 慶直一陽 ラ森淵藤武 イ 金岩加宮南 ノい 加藤直之 表紙 宮武ー貴 目次カット 扉・目次レイアウト安藤三香子